赤べっ甲と呼ばれるべっ甲があります。
これは、そのものずばり、赤い色をしたべっ甲です。
もちろん、真っ赤ではなく、赤みがかったべっ甲のことですが。
上のピックガードは赤べっ甲で制作したものです。
これがもとの原料。
もとはくすんでいますが、磨けばこのようになります。
これは、普通のべっ甲で赤べっ甲ではありません。
黒い部分が多いのがわかります。
当然、値段は全く違います。
もちろん、赤べっ甲が高価です。
もう、赤べっ甲は手に入りません。
日本には、ほとんど赤べっ甲は残っていません。
赤べっ甲は高価ですが、奇麗なので眼鏡やアクセサリーに使われ、大切にされています。
昔は、お金持ちがこぞって赤べっ甲のそれらを購入していたそうで、職人たちも赤べっ甲を使って高級な工芸品を作っていました。
原料も高値で取引され、だんだんと市場にも出てこなくなり、平成になってからは、まったく見ないこともあったそうです。
ところが、数年前に長崎の老舗、江崎べっ甲店が倒産し、そこからの原料が少しずつ市場に出て来てるとのことで、当職人も仕入れることが出来たそうです。
そう、このピックガードとピックは今年(2023年)に制作したものなんです。令和になって赤べっ甲が出てくるなんて考えてもみませんでした。
ピックガードをご注文していただいたお客様に「赤べっ甲があります」とお伝えして「ぜひ、お願いします」とご注文いただきました。
ごめんなさい、お値段はマル秘です。高いですよ(笑)
赤べっ甲ですが、もしかしたら職人が持っているかもしれません。
気になる方がいらっしゃいましたら、ご相談ください。
ただし、高いです。